No.298 「この世界の片隅に」を観て
先日、金沢にあるミニシアター・シネモンドにて「この世界の片隅に」を鑑賞しました。昭和19年の広島県呉市を舞台にした、アニメーション映画です。主人公は、ちょっとのんびり屋の、普通の女性。その普通の日常生活が淡々と描かれます。そこに忍び寄る戦争の足音。最初は一つの空襲警報で大騒ぎしていたのが、あまりに頻繁に鳴り響くので、それすら日常生活になっていく。そして、徐々に被害は甚大になっていく…。主人公が明るく朗らかなだけに、戦争の傷みが、痛切に心に迫ってきます。今から約70年前、日本各地に確かにあった「日常」なのです。
映画観賞後、イルミネーション輝く街中を歩きました。楽しそうに行き交う人達。こんな何気ない「日常」を守るのが、政治の、政治家の役割なのだ、改めてそう思いました。
2016年12月29日 11:00